35 学芸員さんになって、美術館の展示を体験しよう!
「五島美術館」は、展覧会を年間6~7回開催し、優品展では、さまざまな館蔵品を紹介しています。今回は、学芸員のお仕事を体験するプログラムを開催。子どもたちは、学芸員さんと一緒に古美術の取り扱い方を学び、作品の展示に挑戦しました。
- 日時
- 2025年12月21日(日)13:30~15:30
- 会場
- 五島美術館
- 最寄駅
- 大井町線上野毛駅
- 主な内容
- 美術館の学芸員体験
- 募集人数
- 3組6名(小学校4~6年生対象)
学芸員の仕事と、美術品を未来へつなぐ役割を知ろう
学芸員の仕事と、美術品を未来へつなぐ役割を知ろう
子どもたちを迎えたのは、五島美術館の学芸員。はじめに、学芸員の仕事についての説明がありました。学芸員は、美術品を展示するだけでなく、作品の状態を確認し、修復の必要性を見極めたり、素材や使われ方、持ち主の歴史などを調べたりする専門職です。五島美術館には、何百年も前に作られた作品も多く、「今を生きる私たちが、未来の人へ受け渡していく存在でもある」と教わりました。
一つ一つの判断が、作品の命を守ることにつながると知り、文化を伝える役割の大きさを実感します。子どもたちは静かにうなずきながら、学芸員の話に耳を傾けていました。
ゆっくりと丁寧に。美術品の扱い方を体験
続いては、美術品を実際に扱う体験です。まずは掛け軸から。「一気に開かず、ゆっくり下ろすこと」「布のたるみや風帯(飾り)を整えること」など、細かな決まりを一つ一つ確認しながら慎重に作業を進めました。少しずつ姿を現す掛け軸を前に、子どもたちの動きも丁寧になっていきます。
続いては茶碗の取り扱いです。箱から取り出す前には、欠けや割れがないかを最初に確認することが大切。移動の際は高く持ち上げず、持ち上げる瞬間にはすぐ下へ手を添えて支えます。美術品と向き合う時間を通して、子どもたちは扱いの難しさと大切さを実感している様子でした。
魅力をどう伝える? 思いのままに展示づくり
最後は、自分なりの展示づくりに挑戦です。掛け軸と茶碗をどこに配置するかを考え、茶碗の下に布や台を敷いて見せ方を工夫しながら展示を整えていきました。配置が決まると、「どこを見てほしいか」「何が魅力か」を考えながら説明書きを作成し、美術品のそばにそっと添えます。
すべて整ったところで、部屋の明かりを落とし、スポットライトを当ててみると、作品の印象が一変。「光でこんなに変わるんだ」と驚きの声も上がりました。お互いの展示を見て回る様子は、まるで小さな展示会のよう。学芸員の仕事や美術品への理解を深める貴重な体験になったようです。
参加してくれた
子どもたちの声
参加してくれた
ご家族の声
担当者の声
学芸員という仕事があることを、まず子どもたちに知ってもらいたいという思いから企画しました。学校では古い美術品の扱い方などを学ぶ機会はあまり多くないと思うので、今回の体験は「初めての驚き」が多かったのではないかと感じています。私たちプロの学芸員でも難しさを感じる作業に、果敢に挑戦する姿がとても印象的でした。今日感じたことを大切にし、自分なりの考えや感じ方を周りに伝えていく力につながればうれしいです。
(五島美術館 学芸員 下山)