23 電車が安全に走るための
線路の仕組みを学ぼう!
鉄道の軌道保守、改良工事、新線建設のスペシャリスト集団、東急軌道工業。東京急行電鉄工務部碑文谷保線機械基地で、線路の構造の学習、保線作業の体験、大型保線機械の見学会が開催されました。参加者たちは、専用の測定器具や工具を使って電車が安全に走行するための確認作業を体験。人々の暮らしになくてはならない鉄道ネットワークを支える大切な仕事について学習しました。
- 日時
- 2016年12月11日(日)13:30~16:00
- 会場
- 東京急行電鉄工務部 碑文谷保線機械基地
- 最寄駅
- 東横線学芸大学駅
- 主な内容
- 機械基地見学
- 募集人数
- 15組30名(小学校4~6年生のみ対象)
線路の仕組みと、線路をなおす作業について学習しよう
ヘルメットをかぶった子どもたちは、最初に係員から、何十トンもの重さの電車を支える線路の仕組みについて教えてもらいました。東急線の線路の多くは、クッションとなる砕石や砂利を敷き詰め、電車の重さを分散させる「バラスト軌道」という構造になっているそうです。バラスト軌道は、何度も電車が通過するうちに、砕石や砂利やゆるんだり崩れたりして、線路が沈み込んでしまいます。このゆるんだ砕石や砂利を締め固めて、電車が安全・快適に走れるように保つのが保線の仕事だと学びました。線路の仕組みと保線作業について理解したら、次はいよいよ実際の作業を体験します。
本物の工具や測定器を使って保線作業を体験
子どもたちが体験するのは、線路(レール)の凸凹をなおす作業です。最初に「レールジャッキ」と呼ばれる工具でレールを持ち上げ、「標準ゲージ」という棒状の測定器具をレールの上に置いて、左右のレールの差を測りました。続いては電動工具の「ハンドタイタンパー」を使った作業です。工具の先に突き出した爪のような部分を地面に差し込んで振動させることで砕石や砂利を締め固めます。本物の重くて大きな工具に戸惑い気味の子どもたち。係員の手助けもあり、みんな立派に線路の補修作業を行うことができました。
線路を補修する大型作業車を見学。ポイントの操作も
保線体験のあとは、砕石や砂利の締め固めを行う大型作業車「マルチプルタイタンパー」を見学。係員のボタン操作により、機械がレールをつかんで持ち上げ、「ツール」という大きな爪が砕石や砂利の中に入り込み、高速振動することで締め固めます。先ほど体験した一連の手作業を機械で行ってくれる仕組みです。子どもたちは、たくさんのボタンが並ぶ操縦席も見学しました。
次に、電車の進行方向を変えるポイント(分岐器)の操作を行いました。めったにできない体験に子どもたちは大満足。鉄道の安全運行を支える保線の仕事への理解が深まった、貴重な一日体験となりました。
参加してくれた
子どもたちの声
参加してくれた
ご家族の声
担当者の声
電車が安全に運行するためには、線路に関してこんなことが必要なんだということを少しでも知ってもらいたくて実施しました。お子さまには自分の手足を動かしてもらった方がよく分かると考え、作業体験のコーナーも設けています。係員の言うことをしっかり聞き、安全に気を配って体験してくれる子が多かったことが印象に残っています。参加したお子さまの中から、将来、私たちの仲間になってくれる子が一人でも出てくれるとうれしいですね。
(東急軌道工業株式会社 工事本部 第一工事部 第一工事課 係長 白鳥)