第7回 東急グループ 環境・社会貢献賞

グループ会社26社から70案件(環境分野20社46案件、社会貢献分野19社24案件)の応募があり、選考委員会を経て、以下の表彰案件に決定しました。

表彰対象:東急グループの会社・学校法人等団体が組織として取り組んだ活動・実績(自薦)
対象期間:2024年4月1日~2025年3月31日

表彰式にて
表彰式にて

受賞各社に表彰状を授与

受賞各社に表彰状を授与

グランプリ受賞案件のプレゼンテーション

グランプリ受賞案件のプレゼンテーション

【環境・社会貢献賞(グランプリ) 1件】

可搬型木造建物「モクタスキューブ」による能登半島地震の復興支援

3 すべての人に健康と福祉を
11 住み続けられるまちづくりを
12 つくる責任 つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を

東急建設株式会社

東急建設株式会社は、木造戸建て事業で培った知見を生かし、可搬型の木造建物「モクタスキューブ」を開発しました。「モクタスキューブ」は、建設現場外にある工場での製作により現地施工を簡略化、約2週間での設置が可能です。平時には別用途で活用しながら、震災などの有事には速やかに被災地に応急仮設住宅として供給・設置できます。建築基準法に準拠した設計となっており、一般的な住宅と同等の耐震性能、遮音性能、断熱性能を満たしています。
災害時の人手・材料不足による設置までの遅れを解消、長引く避難所生活で災害関連死が増加するのを防ぎます。また、品質不良や価格高騰を抑制し、災害発生後の早期の経済的な社会復興に貢献することができます。CO2排出量を削減することで脱炭素にも寄与します。
2024年1月に発生した「令和6年能登半島地震」において、石川県輪島市に「モクタスキューブ」が導入され、要請から設置期間も含め3か月で完成しました。
今後、高い確率で発生するといわれる大規模災害を見据えて、平常時は当社保有の「モスタスキューブ」を建設業の現場事務所や宿泊施設などにリースすることで活用しながら、社会的備蓄を進めていきます。

トラックから「モクタスキューブ」を降ろす様子
トラックから「モクタスキューブ」を降ろす様子
能登空港多目的広場に設置した復興支援者用宿舎
能登空港多目的広場に設置した復興支援者用宿舎
モクタスキューブの内部
モクタスキューブの内部

【環境賞 4件】

川崎市内の再エネ地産地消と普及・啓発活動

7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
11 住み続けられるまちづくりを
12 つくる責任 つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
17 パートナーシップで目標を達成しよう

株式会社東急パワーサプライ

東急株式会社

 

株式会社東急パワーサプライと東急株式会社は、川崎市が脱炭素化推進のために策定した「地域新電力構想」に賛同し、川崎市やNTTアノードエナジー株式会社、地域の金融機関と協力して、地域新電力会社「川崎未来エナジー株式会社(KME)」を設立しました。市内の処理センター(ごみ焼却施設)でのバイオマス発電によって生み出される再エネ電力を、市内の公共施設および民間施設へ供給することで、再エネ電力の地産地消を促進しています。

事業初年の2024年度は、市内の小・中学校など201の公共施設へ電力を供給。10月からは、ヤマト運輸株式会社と協業し、高津千年営業所へ電力供給を開始しました。配送車両のEV化、太陽光発電施設の設置など、KMEと連携した営業所全体のエネルギー最適化を推進する取り組みが評価され、ヤマト運輸・川崎市と共同で令和6年度気候変動アクション環境大臣賞を受賞しました。

60社以上ある自治体主導の地域新電力会社の中で、KMEの発電・供給量は全国最大規模。初年度は約110GWhの電力を供給し、市内で年間約43,500tのCO2削減効果が見込まれています。

これらの取り組みについて市内の小学校で出前授業を実施するなど、環境教育の啓蒙・啓発活動にも力を入れています。

再エネ地産地消のスキーム
再エネ地産地消のスキーム

省CO2・省力化コンクリート「ハイプロダクリート」の開発

9 産業と技術革新の基盤を作ろう
11 住み続けられるまちづくりを
12 つくる責任 つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
15 陸の豊かさも守ろう

東急建設株式会社

 

地球温暖化対策として温室効果ガスの削減が世界中で求められる中、製造時に多くのCO2を排出するコンクリートにも、CO2排出量の削減が求められています。また今後、少子高齢化や建設業における若者離れにより建設業就労者数の減少が確実視される中で、施工の合理化や省力化に資する技術は欠かせません。そこで東急建設株式会社では、環境貢献と社会的課題解決の観点から、省CO2・省力化コンクリート「ハイプロダクリート」を東京理科大学と共同開発しました。

カーボンニュートラルの2030年度目標を参考に、CO2排出量を46%以上削減することを開発目標に設定。施工の合理化・省力化は、従来よりも施工者の負担が少なくなることを目指しました。開発過程では、コンクリートに求められる硬化後の強度などの品質を保ちつつ、CO2排出量削減と省力化が可能となる配合を試行錯誤して見出しました。その結果、ハイプロダクトリートを活用したコンクリート構造物を構築する際、CO2排出量・施工時間ともに、従来コンクリートと比較して、50%以上の削減を実現しました。

ハイプロダクリートのCO₂排出量削減効果

ハイプロダクリートのCO2排出量削減効果

ハイプロダクリートの省力化の効果

ハイプロダクリートの省力化の効果

系統用蓄電池事業への早期参入

7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
13 気候変動に具体的な対策を

東急建設株式会社

東急建設株式会社は系統用蓄電池事業に早期参入し、2024年7月に相模原蓄電所を開所しました。同事業への参入は、太陽光オンサイトPPA、オフサイトPPAに続く、再生可能エネルギー事業の第3弾となります。
再エネ導入が急速に進む一方で、太陽光、風力など“自然変動電源”の増加による電力需給の不安定化が課題となっています。そんな中、系統用蓄電池事業は、電力需給の安定化に寄与する事業として注目を集めています。
当社の系統用蓄電池事業参入は、東京都・系統用大規模蓄電池導入促進事業に採択され、その補助を受け推進。2024年7月の蓄電所開所は、採択26案件中の「第1号案件」であり、脱炭素と再エネのバランスを重視する企業姿勢も含め、高い評価を得ました。
2024年7月からは卸電力市場、2025年1月からは需給調整市場(一次)への参入も果たしており、2025年2月時点で、東京電力管内の「一次・オフライン枠」では唯一の入札事業者となっています。
このように早いタイミングで市場参入できたのは、キャリア採用者のノウハウ活用や電力市場取引の実績豊富な協力会社の選定など、「電力制度への理解度」を重視した当社の姿勢によるところが大きいと考えています。

蓄電所の役割

相模原蓄電所 開所式の様子

相模原蓄電所 開所式の様子

蓄電所の役割

廃棄素材を再利用した新たな商品の創出

12 つくる責任 つかう責任

伊豆急ホールディングス株式会社
株式会社伊豆急コミュニティー
株式会社ウィズオリーブ

伊豆急ホールディングス株式会社および株式会社ウィズオリーブが運営する「伊豆オリーブみらいプロジェクト」は、株式会社伊豆急コミュニティー、柿田川ブリューイング株式会社と共同して、これまで廃棄素材となっていたオリーブオイルの搾りかすを使用したクラフトビール「オリーブペールエール レモン」の製造・販売を2024年10月から開始しました。
2013年にスタートしたこのプロジェクトでは、伊豆産オリーブのエキストラバージンオリーブオイルを製造・販売してきましたが、その製造過程で果実の95%近くが「搾りかす(廃棄素材)」となり、課題となっておりました。
このたび、ポリフェノールなどの有効成分を多く含む「搾りかす」を副原料とした新商品「オリーブペールエール レモン」を製造、販売することにより、廃棄素材の再利用を実現し、廃棄物ゼロの循環型農業へ近づくことができました。
2025年1月末までの累計販売本数は2,000本を超え、伊豆急行線では本商品を楽しむ専用電車が運行されるなど、グループ会社の売り上げにも寄与。地域オリジナル商品として、伊豆地域の価値向上にも貢献できました。今後も食品や化粧品など新商品を創出することで、伊豆産オリーブの知名度向上を図ってまいります。

収穫された伊豆産オリーブ
収穫された伊豆産オリーブ
伊豆産オリーブを使用した 「オリーブペールエール レモン」
伊豆産オリーブを使用した「オリーブペールエール レモン」

【社会貢献賞 4件】

109シネマズゆめが丘 東日本初「KIDS CINEMA」の導入

4 質の高い教育をみんなに
5 ジェンダー平等を実現しよう
11 住み続けられるまちづくりを

株式会社東急レクリエーション

従来の映画館では、周囲への配慮や暗闇への不安感などから、子どもを連れての鑑賞を諦めてしまうケースも多く、出産後は映画館から遠ざかる傾向にあることが課題でした。そこで当社は、2024年7月にオープンした「109シネマズゆめが丘」に、小さな子ども連れのご家族が安心して映画を楽しめる常設のキッズシアター「KIDS CINEMA」を開設しました。靴を脱いで入場するシアターは、子どもたちの好奇心を刺激するユニークなデザイン。子どもが見やすいスクリーンの高さや段床の高さを採用し、通常より音量を小さく、場内も明るめに設定しています。キッズスペース、ベビーカー置き場、おむつ替えや授乳も可能なベビールーム、キッズトイレを併設。映画鑑賞に飽きたら、上映中でもスクリーン前のプレイスペースや外のキッズスペースで遊ぶこともできます。
この試みが話題となり、開業から12月末までの「KIDS CINEMA」稼働率は43.2%という高さを記録しました。映画鑑賞だけでなく、継続的なイベント開催などを通じて、子どもたちが心豊かに成長できる空間を目指していきます。

鑑賞が楽しくなる、カラフルなシアター内のデザイン

鑑賞が楽しくなる、
カラフルなシアター内のデザイン

横浜市消防局の協力で、防火・防災を親子で学ぶイベントを開催(2024年12月)

横浜市消防局の協力で、防火・防災を親子で学ぶイベントを開催(2024年12月)

未来を創る!「シブヤ未来科」授業実施

~渋谷区小学校・渋谷区教育委員会と連携~
4 質の高い教育をみんなに
17 パートナーシップで目標を達成しよう

東急不動産ホールディングス株式会社

東急不動産ホールディングス株式会社は、2024年度から、環境先進企業として渋谷区教育委員会と連携し、当社ならではのリソースを活用した環境学習プログラムを実施しています。
渋谷区では、全国でも先進的な取り組みである「シブヤ未来科」を区内小中学校で実施しており、不動産ディベロッパーならではの「ホンモノに触れる機会」を提供したプログラムは、同区からも高い評価をいただいております。
2024年度は、渋谷区の加計塚小学校と笹塚小学校において、日本総合研究所主催の「こども社会体験科しくみ~な」に参加。環境先進マンション「BRANZ」を題材に、マンションの土地買収・企画・広報など実践的なロールプレイを行いました。また、「TENOHA代官山」近接の猿楽小学校では、「脱炭素」「生物多様性」「循環型社会」を学習題材にし、実際に児童が施設を訪れて取り組みを学び、自ら取り組むアクションを考えるワークショップを3回開催しました。
当社では、重要なステークホルダーである未来世代の子どもたちが当社施設に愛着を持ちながら環境問題を理解し、持続可能な社会実現のための行動につなげる機会を目指して、今後も実施してまいります。

土地の選定や広報など、さまざまな仕事をロールプレイで学びました

土地の選定や広報など、さまざまな仕事をロールプレイで学びました

現地で社員から取り組みを紹介

現地で社員から取り組みを紹介

BiG-i×Bunkamura アートプロジェクト

10 人や国の不平等をなくそう
16 平和と公正をすべての人に
17 パートナーシップで目標を達成しよう

株式会社東急文化村

 

Bunkamuraは、「アートを通じて、障がいのある人、ない人、すべての人々の交流を促し、感動や喜びを共にしたい」と考え、国際障害者交流センター ビッグ・アイ(BiG-i)と連携・協力して「BiG-i×Bunkamura アートプロジェクト」を実施しました。
国内外の障がいのある方のアート作品(過去に受賞歴のないもの)を公募し、アート分野で活躍する審査員が入選作を選出、第1回の受賞・入賞作品展を2024年8~9月に開催しました。11日間の会期中、来場者は3,756名に上りました。その後2025年7月には、受賞・入選作家5名の新作を展覧・販売するグループ展も開催しています。
若い才能の発掘と育成を行うBunkamuraの継続的な取り組み「Discover Future Stars」の一つとして実施したこのアートプロジェクト、今後もアート活動の機会を提供することで、障がいのある人自身が可能性を見出し自己実現できるよう支援していくとともに、多様な価値観が響きあう社会の創造を目指して社会への発信を継続していきます。
※厚生労働省が障がい者の「完全参加と平等」の実現を図るために大阪府に設置したシンボル的な施設
 

Bunkamura Gallery 8/(渋谷ヒカリエ8階)で開催された「第1回受賞・入賞作品展」

Bunkamura Gallery 8/(渋谷ヒカリエ8階)で開催された「第1回受賞・入賞作品展」 

1,419点の応募作品から一次審査を通過した作品が並ぶ、現物審査の様子

1,419点の応募作品から一次審査を通過した作品が並ぶ、現物審査の様子

もったいないを地域の力に

物流センターからはじまるフードバンク支援

1 貧困をなくそう
2 飢餓をゼロに
10 人や国の不平等をなくそう
12 つくる責任 つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
17 パートナーシップで目標を達成しよう

株式会社東急ストア

株式会社東急ストアの東扇島物流センター内にある備蓄型センター(DC)では、出荷期限切れや包装破損などが原因で販売不能となった食品が発生し、課題となっていました。当社では、こうした食品のうち安全性が確認されたものについて、フードバンクへ寄贈する仕組みを構築し、2024年8月より毎月寄贈を行なっています。
具体的には、まず多量の販売不能食品が発生した場合、当社が窓口となって、卸売業者やメーカーから商品の受け取りや買い取りを行い、特定非営利活動法人セカンドリーグ神奈川へ寄贈。そこから子ども食堂や治療施設など、神奈川県内の登録団体に配布されます。
2024年8月から2025年1月までの期間で合計50商品・2607点を寄贈。地域の人々の暮らしを支援した他、廃棄商品を返品する運搬車両をなくすことによるCO2削減にも貢献しました。
本取り組みをWEB社内報で従業員に告知することで、社会貢献活動への関心や理解度向上にもつなげています。

販売不能食品をフードバンクに寄贈する仕組み
販売不能食品をフードバンクに寄贈する仕組み

【特別賞 環境分野 3件】

旧制服の焼却処分ゼロを目指して

11 住み続けられるまちづくりを
12 つくる責任 つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を

東急電鉄株式会社

東急電鉄株式会社では、かねてより廃棄制服の焼却によるCO2排出を課題視しており、2024年11月の制服リニューアルにおいては、旧制服52t「焼却処分ゼロ」を目標に、以下の環境施策を実施しました。
まずレゾナックと伊藤忠商事が進める「アルケミアプロジェクト」に、鉄道会社として初参画。着用済み制服など約51tを、CO2をほぼ排出せずに水素やアンモニアを生成するケミカルリサイクルでの処分を進めています。残り1tの未使用品については、以下の施策を実施しました。
1. 旧作業用制服生地を東急バスに譲渡。
2. 旧営業用制服生地で作製した子ども用新制服を一般のお客さまに販売。
3. 従業員に未使用の旧シャツを販売。
4. 一般のお客さまに未使用の旧シャツ・ネクタイ・ベルトを販売。
5. 未使用の旧制服からトートバッグを作製し、希望する従業員に配布。
6. 「渋谷ファッションウィーク2024秋」に参画。学生が旧シャツをリメイクした作品をランウェイで発表。
7. 旧制服を反毛処理し、東急線キャラクター「のるるん」と東急バスのキャラクター「ノッテちゃん」を作り、電車とバスの博物館に展示。
8. お客さま参加型のワークショップ(アートパネル作製)に旧シャツ生地を活用。
これらの施策により、廃棄制服を焼却した場合に発生するCO2約140tを削減予定の他、社内の環境意識醸成や東急線沿線住民への環境PRに寄与しました。

服飾専門学校生がリメイクした作品をランウェイで発表している様子
©SHIBUYA FASHION WEEK
服飾専門学校生がリメイクした作品をランウェイで発表している様子
旧制服から作製したトートバッグ
旧制服から作製したトートバッグ

東急株式会社 所有賃貸物件の実質再エネ100%達成

7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
12 つくる責任 つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を

東急株式会社

東急グループの「環境ビジョン2030」を踏まえ、当社では2025年度までに所有する賃貸不動産の電力を100%実質再生エネルギー由来に切替える方針を掲げていましたが、近年の業界動向を鑑み、それを一年前倒しすることといたしました。
電気料金の変動リスクや再エネ化によるコスト増の課題がある中、電力小売業者を株式会社東急パワーサプライに切り替え、仕入れコストを削減。さらに同社と連携した上で、非化石証書・CPPA購入スキームを確立し再エネ化を進めました。また、再エネコストをリーシング競争力やテナント満足度向上に資する投資と位置付けました。
これら施策の下、2025年5月に2024年分全ての切り替えが完了し、CO2排出量を年間約58,000 t(一般家庭の約3.3万世帯分)削減。また、物件競争力の強化や価値向上、再エネの長期的なコストコントロールの実現が見込まれる他、東急パワーサプライとの連携強化による自産自消の推進や、グループ各社へのCO2排出削減・再エネ導入の後押しなど、東急グループ全体の環境活動の推進にもつながりました。

CPPA(コーポレートPPA)の概念図
CPPA(コーポレートPPA)の概念図

廃食油の活用 FRY to FLYプロジェクト

7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
12 つくる責任 つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を

株式会社東急モールズデベロップメント

株式会社東急モールズデベロップメントは、廃食油を収集・再利用し、CO₂の排出が少ない次世代型航空燃料(SAF)を精製しようという「廃食油の活用FRY to FLY プロジェクト(事業主体:日揮ホールディングス株式会社)」に取り組んでいます。
これまで、当社が運営するショッピングセンター(SC)に出店している飲食営業店舗から排出される廃食油は、産業廃棄物として処理されていましたが、この廃食油を収集・再利用してSAFを精製することにより、間接的なCO₂の削減および店舗が出す廃棄物量の削減による環境負荷低減と、廃棄コスト削減等による収支改善との両立により、サプライチェーンの健全化が実現可能と判断し、このプロジェクトへの参画を決断しました。
2025年度には当社が運営するSCの大半が参加。廃食油の回収量は、SC運営会社としては最大規模の年間約84,000㎏を予定しており、年間およそ220tのCO₂の削減効果が見込まれています。今後は、家庭から排出される廃食用油の収集イベントや、SAFの理解を深める出張授業なども検討中です。
これからも、サステナブルな社会づくりと、東急グループ全体の社会貢献度向上に寄与していきます。

プロジェクトのPRポスター
プロジェクトのPRポスター
SAFの原料となる廃食油
SAFの原料となる廃食油

【特別賞 社会貢献分野 2件】

13年継続開催!自然を楽しく学ぶ観察会

11 住み続けられるまちづくりを
12 つくる責任 つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
15 陸の豊かさも守ろう
17 パートナーシップで目標を達成しよう

東急建設株式会社

東急建設株式会社は、地域の子どもたちを対象にした「公園生き物観察会」を、都立青山公園で2012年度から13年継続して開催しています。この観察会は、当社の生態系ネットワーク評価技術のための基礎データ収集をきっかけに、公益財団法人 東京都公園協会青山公園サービスセンターより共催依頼を受けて始まったもので、当初は夏休みに宿題の参考になるプログラムを実施していました。2018年度からは港区立青南小学校3年生の授業の一環として実施しています。コロナ禍にも、オンライン開催などにより継続しました。
公園内の生物調査データを活用し、「低コストで遊びを通じて楽しく学ぶ」をコンセプトに、自然観察だけでなく、クイズや廃材を活用したアートづくり、水辺ビオトープの設置など、自然に触れ、自然の大切さを学ぶプログラムを提供しています。2023年度の参加者アンケートでは、約7割から「公園が好きになった」と回答があり、公園の魅力と自然の重要性を発信できました。
都会の中でも身近な自然を体験できる活動として継続しており、これまでの参加人数は延べ約870名、参加者も拡大しています。2024年には東京都公園協会賞ボランティア・社会貢献活動部門の奨励賞を受賞しています。

クイズ

クイズ

水辺ビオトープで生き物観察

水辺ビオトープで生き物観察

障がい者支援団体とのパートナーシップ協定

8 働きがいも 経済成長も
10 人や国の不平等をなくそう
17 パートナーシップで目標を達成しよう

株式会社東急百貨店

株式会社東急百貨店が運営する町田東急ツインズは、2024年6月にNPO法人<クラフト工房La Mano>とパートナーシップ協定を締結しました。<La Mano>は「障がいのある方たちが生き生きと働ける場所」を目的として設立され、町田市の染織工房で工芸作品の制作・展示・販売を行っています。
このパートナーシップ協定は、東急百貨店の企業スローガン「hug everyone」を体現する取り組みの一つで、この活動への理解をより多くの方に深めていただくことで、地域の活性化とともに、障がいのある方が生きがいを持って暮らせる社会の実現に寄与します。
具体的には、メイン入口(平均通行者数 約6,800人/日)に通年の専用スペース「La Manoまちなかギャラリー」を設置し、定期的に展示作品の入れ替えを行う他、館内エスカレーター横脇や工事中区画の仮設壁面にも作品を掲出しています。また、2024年12月には工房で制作された雑貨などを販売する3日間のポップアップイベントを開催しました。今後はワークショップのような体験型イベントの企画にも積極的に取り組み、交流の場を提供していくことで活動をサポートしていきたいと考えています。

高さ 130cm × 横 300cm の 専用スペース「 La Mano まちなかギャラリー 」

高さ130cm×横300cmの専用スペース「La Mano まちなかギャラリー」

マフラーやポーチ、アート作品を販売したポップアップイベント

マフラーやポーチ、アート作品を販売したポップアップイベント